中古マンションを購入する上で注意するポイント

実際に中古マンションを購入した立場から、中古マンションを選ぶときに注意したほうがいいポイントを書いておきます。

リフォームしやすいかどうか

中古マンションの購入がリフォーム目的の場合、リフォームできる間取りになっているかは重要なポイントです。構造壁といって撤去できない壁がある場合、間取りの変更は難しいです。

またマンションの管理規約でリフォームに制限がある場合があります。フローリングの遮音性や、配管の変更など、規定があると思いますので、確認が必要です。

それから天井裏などにアスベストが使われていると、リフォームするには除去工事が必要で、膨大な金額がかかるので、確認は必須です。

耐震基準

1981年以前に建てられたマンションは旧耐震基準なので、それ以降のマンションに比べて耐震性が劣ります。またその場合、住宅ローン減税の対象外になります。

当然その分価格は安いのですが、住宅ローン減税があった場合との比較はしておいたほうがいいでしょう。

耐震性については、大地震がおこったらどうなるかというのは予想がつかないことではありますが、旧耐震基準のほうが危険なのは間違いがなくて、そのリスクをどう考えるかは、個人で判断するしかありません。

大規模修繕が周期的に行われているか、修繕積立金は十分か

マンションはおおよそ12年周期で大規模修繕工事を行う必要があります。外壁の塗装や防水工事、エレベータや給排水管の修理をします。

管理組合が機能していなかったり、修繕積立金が十分でなかったりすると、この工事が実施できないため、例えば外壁にヒビが入ったり、雨漏りがしたりします。

マンションには大規模修繕の実績の記録や、今後の計画表がありますので、過去の記録や現在の積立金の状況をチェックしましょう。

住戸数

マンションの規模ですが、これは個人の好みによるところだとは思います。

私としてはできれば100戸以上の、それなりの規模のマンションがいいのではないかと思っています。

うちのマンションは200戸で、最初はこれだけの人数が一箇所に住んでいるということは、結構な人口密度になるわけで、朝の出勤、通学の時間帯にはエレベーターが混み合ったりしないのか、休みの日には外に出るといつも住人と顔を合わせないといけないのではと心配していましたが、実際にはエレベーターで人と乗り合わせることもめったにないですし、エントランスにそんなに往来があるわけではありません。十分に静かに暮らせます。

また、平日の昼間だと管理会社の清掃員が3名ほどマンションの清掃をしています。管理人も常駐で何かと安心です。小規模だと管理人は常駐しない場合が多いでしょうし、清掃員も一日中はいないでしょう。

管理会社に払う管理費や、大規模修繕積立金も規模が大きい方が1戸あたりの負担は減るので、やはりそれなりの規模のマンションが有利です。

ゴミ集積所

これまで住んでいた賃貸アパートでは、専用のゴミ捨て場はなく、ゴミは必ず自治体の収集日に出す必要がありました。燃えないゴミなどは一週間に一回なので気がつくと部屋の中に空き缶が溜まっていったりします。

マンションに住むようになってあまりの便利さに感動したのは、専用のゴミ集積所があり、24時間いつでもゴミが出せることです。

その結果、うちにはゴミ箱がなくて、スーパーの買い物袋をキッチン下のタオル掛けにぶら下げて、そこにゴミを捨てています。溜まったらいつでもゴミ捨て場に持っていけます。

このゴミ捨て場の使い勝手はチェックポイントになるでしょう。

給排水のメンテナンス状況

古いマンションは排水管が悪くなって水漏れがしたりする場合があります。うちのマンションは排水管の取り換え工事をしているようでそういう問題がなくてよかったです。

給水設備についても適切なメンテナンスをしていないと水が汚れたりする問題がおきます。

給排水設備のメンテナンス状況は確認するべきでしょう。

玄関やサッシの問題

玄関ドアやサッシも古いマンションでは問題を抱えてる場合があります。うちの場合、マンションを購入した時は、玄関ドアはゆがんで開け閉めが大変でしたし、サッシのレールの状態も悪く、不便な状態でした。これはリフォーム業者に確認したところ、修理をすれば直るとのことで、実際、開け閉めの問題はなくなりました。

ただサッシが古いために気密性が悪く、特に冬は隙間風が冷たいです。また、網戸がついていないので、虫が出る季節は窓を開けっ放しにするのが難しいです。

住人の高齢化、賃貸の増加

マンションは新築の時にちょうど働き盛りの世代が購入するので、古いマンションではその世代がそのまま上に上がり、高齢化が進みます。

高齢化した人たちが現世から旅立って行かれたり、そうでなくても別の場所に引っ越して行かれた場合、次の持ち主に売りに出すこともありますが、賃貸に出すこともあり、次第に賃貸で住んでいる住人が増えます。

高齢化と賃貸比率の増加によって何が問題になるのかというと、管理組合の機能不全です。

マンションは基本的に住人による自主管理で運営するのですが、高齢者や賃貸に出している家主はなかなか管理組合に参加できません。その結果、大規模修繕などの実施が難しくなったり日常の管理が行き届かなくなったりします。

うちのマンションはまだなんとかなっているようです。マンションの住人になったら自分から積極的に管理組合に参加するくらいの心持ちでいたほうがいいのかもしれません。

いずれにしても自分で知識をつけて判断することが大切

中古マンションは不動産屋を通して購入するのがほとんどです。不動産屋は売るのが目的なので、悪いところにはなるべく触れず、いいところは強調します。売るのに必要のないことはこちらから聞かないと教えてくれません。

管理状態の確認ため、管理組合の総会議事録、大規模修繕の計画と実績、管理費や積立金の滞納状況を出してもらいましょう。

また管理人さんと直接話をしたり、売り主さんに色々聞くのもよいでしょう。売り主さんは販売のプロではないので、結構ぶっちゃけたことを言ってくれたりします。

そうやって情報を集め、後は自分で判断します。どんなリスクも許容できないとなると、いくらお金があっても足りません。自分の生活をイメージし、いい感じで暮らせそうかどうか、十分注意の上、決めましょう。

見た目よりも内実、上っ面よりも実際の生活の充実度を望むなら、新築よりも中古マンションの購入がよいと実感しています。

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