リンナイのドロップイン・ガスコンロは国内で手に入るほぼ唯一のヨーロッパスタイルのガスコンロです。
リフォーム事例でもよく見かけますね。
せっかくおしゃれなキッチンにリフォームしても、魚焼きグリルがついた一般的なタイプのビルトインコンロではイメージが崩れてしまう、そんな場合に選択肢に上がってくると思います。
我が家のキッチンリフォームでも、リンナイのドロップイン・ガスコンロを採用しました。ステンレストップの4口タイプです。
リフォームして既に4年以上使っています。実際のところの使い勝手はどうなのか? お手入れの手間は? 紹介してみたいと思います。
使い勝手について
4口全てを同時に使うのは難しい
コンロが4口ありますが、サイズ的には一般的なコンロと変わらないので、全てのコンロに鍋を置いて調理するのは難しいです。
手前にフライパンや大口の鍋を置くと、奥のコンロを同時に使うの難しくなります。中くらいの大きさの鍋を手前に、小型の鍋を奥にして使えば、なんとか使えるという感じです。
ただ、実際の料理をする場面を考えると、4口同時に使いたくなるというのは少ないです。
例えば左側の手前で煮物、奥で味噌汁、右側の手前でフライパン、というようなのが最大に使う場合でしょうか。
その場合、一般的な3口コンロとは違って、フライパンをふっても、奥のコンロが邪魔になることがありません。
大きなゴトクは便利か?
ゴトクが全面に広がっているので、鍋を片手で引っ張ってコンロの間を移動することができます。
例えば棚からフライパンを出してきてゴトクにのせたい時に、のせたい先に鍋が置いてある場合、片手にフライパンを持ったまま、空いた手で鍋を移動させることができます。
あまり意識しませんが、結構便利な場面です。
火力はもう少し欲しいかも
説明書から、各バーナーの1時間あたりのガス消費量を書き出します。都市ガス(13A)の場合です。
- 強火力バーナー(左手前): 3.50kW
- 標準バーナー(右手前): 2.50kW
- 小バーナー(奥): 1.62kW
他のビルトインガスコンロの場合、強火力バーナーは4.2kWあるようです。
確かに火力については、物足りないです。パスタを茹でるために大量のお湯を沸かす場合など、結構な時間がかかります。
もう少し火力があればいいのになと思うことはあります。
強化力バーナーの位置は変更できる?
他のコンロだと、強火力バーナーの位置が右のものと左のもの、2タイプが用意されています。
壁とは反対側が強火力バーナーになるように選ぶのが一般的です。
ところが、ドロップインコンロの場合は、左側に強火力バーナーがあるタイプしか存在しません。
うちは、コンロの左側が壁なので、壁側が強火力バーナーになってしまっています。
ただ、うちの使い方の場合は左側が強火力バーナーの方が使いやすいです。
左側は火にかけたまま放置するもの、例えばパスタを茹でるお湯を沸かすのに使います。右側は隣の作業台で準備した食材を順次入れながら調理するもの、例えばパスタソースを作るフライパンに使います。
左右どちらに強火力バーナーがあると便利かは、料理の仕方によって変わってきますが、いずれにしても、左側が強火力のタイプしかないので、注意が必要です。
とろ火を使いたい場合は、奥のバーナーに移動する必要あり
とろ火で調理したい場合、手前側の標準バーナーと強火力バーナーでは、火力をギリギリに絞っても、まだ火力が大きいと思うことがあります。
そんな場合は奥のバーナーに移動して調理することがあります。
温度センサー(Siセンサー)の使い方について
全てのバーナーにはSiセンサーが付いています。
高温(250℃)になると自動的に火力が最小になります。手前のバーナーについては、高温になると火力を自動的に最小にして温度調整をし、高温状態が30分続くと自動消火するという仕組みのようです。
まれに、この動きがおかしくなる時があって、温度の検知がうまく行かないのか、すぐに勝手に消火するようになってしまうことがあります。しばらくすると復活するので、我慢するしかないようです。
センサー解除ボタンはあるけれど…
「センサー解除」というボタンがあって、3秒押すと高温モードになります。
高温モードは通常だと250℃で発動する火力自動調整が、290℃に上がります。
つまりセンサーが解除されるわけではなく、上限温度が上がるだけです。
鉄のフライパンを余熱する場合などに使ったりしていましたが、最近は250℃で火力調整が入ったのを目安に予熱完了としています。わざわざ290℃まで上げる必要性はないかなと思うようになりました。
自動消火機能、立ち消え安全機能
長時間放置してしてしまった場合に自動消火する機能や、吹きこぼれで立ち消えしてしまった場合にガスを止める安全機能がついています。
いざという場合に安心です。
お掃除のしやすさは?
うちでの掃除の仕方
日常のお手入れとしては、洗い物が終わった後にゴトクを外してシンクに置き、全体を掃除しています。
火力調整のつまみは取り外しができるので、外した後に手前の部分を掃除します。
コンロに落ちた食材が入り込んでしまう場所はないので、掃除はしやすいと思います。
操作説明用のラベルがはがれた
うちではアクリルたわしでコンロの掃除をしているのですが、たわしでこすっているうちに、手前側の操作部分のラベル(リンナイのロゴとつまみとバーナーの対応を示す表示)が剥がれました。
正直言って見た目がすっきりしてよかったと思っています。
バーナーキャップの目詰まりに注意
バーナーキャップの掃除は、毎日はする必要がないと思います。
しかし長時間放っておくと、炎口に溜まった燃えかすなどで目詰まりを起こして、炎が出なくなったりします。
バーナーキャップを定期的に外してキャップ部分と本体部分の汚れを取る必要があります。
バーナー周辺部分の焦げ付きがやっかい
リンナイのドロップインコンロで掃除が一番大変なのはバーナーボディ(バーナーの周辺部分)です。
この部分の材質が非常に焦げ付きが残りやすく、放っておくと上の写真のようになってしまい、簡単に取れなくなってしまいます。
最初のうちは時間をかけて、焦げ付きがとれるまで掃除していましたが、最近はあきらめて放置しています。
このバーナーボディの部品はドライバーを使えば外すことができるので、焦げ付きをとる強力な薬剤を使ったりもしました。それで一度きれいにしても、またしばらく経つと、元にもどってしまいます。
非常にマメな人以外は、きれいに保つのは難しいと思います。
ちなみに、焦げ付きを落とすのに使った薬剤はこちらです。説明書に書いてあるよりも長時間つけることで、このバーナーボディの焦げ付きも取れました。焦げ付きに悩んでいる方は、一度試してみて下さい。
システムキッチンでも使える?
うちは完全オリジナルのキッチンにリフォームしています。
ウォールナットの無垢集成材とスチールの脚を使ったフレームキッチンにしたのですが、リンナイのドロップインコンロ、ピッタリとマッチしています。
一般的なシステムキッチンでも問題なく使えるでしょうか?
リンナイのドロップインコンロはキッチン天板(ワークトップ)に取り付ける時の開口寸法(穴を開ける大きさは)一般的なビルトインガスコンロと同じです。
- 開口寸法:W560×D460mm
よって一般的なシステムキッチンでもサイズ的には問題なく使えます。
後は、通常のコンロにはある魚焼きグリル部分の取り回しなどどうするか、キッチンメーカーや工務店と相談する必要があると思います。
4口のコンロにピッタリ! ロッジのグリドル
せっかく4口のコンロを買ったのなら、ぜひ使用して欲しい調理器具がロッジのグリドルです。
鋳物の鉄板でフラットとグリルプレートのリバーシブルになっています。
下の写真のように、4口コンロの片側2口を使って調理できます。
フラット面では上の写真のように朝食一式を調理したり、お好み焼きを焼いたりできます。
そして反対面のグリルで焼くお肉はとても美味しいです。
まとめ
以上、リンナイのドロップインコンロ、4口のステンレストップを4年間使った感想をまとめてみました。
最新のコンロにあるような自動温度調節やタイマー機能などはありませんが、そういう機能はかえって操作が面倒だったりもします。
シンプルな操作で調理ができ、魚焼きグリルなど余計なものが付いていないため見た目も良いです。
バーナーボディの焦げ付きが発生するのが最大の欠点ではありますが、こまめに掃除できる人か、焦げ付きが気にならない図太い神経を持っていれば大丈夫です。
魚焼きグリルがない、ヨーロッパスタイルのコンロで、日本で手軽に手に入る唯一のものです。おしゃれなキッチンにしたい人には、ぜひ検討していただきたいです。
我が家のキッチンリフォーム詳細について
我が家のキッチンリフォームについて、費用の詳細を含めて以下の記事にまとめています。
ぜひ読んで見て下さい。